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アトピー性皮膚炎の薬で円形脱毛症が大幅改善へ!マサチューセッツ総合病院

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いつもお世話になっています。神楽坂フジ丸@管理人です。

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さて本日の投稿テーマは「アトピー性皮膚炎の薬で円形脱毛症が大幅改善へ!マサチューセッツ総合病院」と題して、米国 マサチューセッツ州のマサチューセッツ総合病院の皮膚科医が投与したアトピー性皮膚炎治療薬の副作用で円形脱毛症の症状が大幅に改善し、研究成果として世界的な学術誌に発表したという話題です。


デュピルマブ®(dupilumab®)・・・この新たなリード化合物が、円形脱毛症の大幅改善の可能性を秘めているのです。


2018年10月10日 米国 マサチューセッツ州のマサチューセッツ総合病院より、ある重要なプレスリリースが発表され、世界中の円形脱毛症(alopecia areata:AA)で苦しんでいる患者たちを狂喜乱舞させたのです。

『参考資料』
マサチューセッツ総合病院 (Massachusetts General Hospital:MGH) 公式webサイト
https://www.massgeneral.org/default.aspx
マサチューセッツ総合病院 (Massachusetts General Hospital:MGH) 公式webサイト 2018年10月

それは米国 マサチューセッツ州のマサチューセッツ総合病院の医師がアトピー性皮膚炎の治療薬デュピクセント®(Dupixent®) を円形脱毛症(alopecia areata:AA)患者に投与した治療で症状が大幅に改善したという驚くべき内容だったのです。

『参考資料』
2018年10月10日 ニュースリリース(HTMLファイル)
『Eczema drug restores hair growth in patient with longstanding alopecia』
https://www.massgeneral.org/News/pressrelease.aspx?id=2304
Eczema drug restores hair growth in patient with longstanding alopecia

当マサチューセッツ総合病院の医師が、FDAが中等度から重度の湿疹(アトピー性皮膚炎とも呼ばれる)の治療薬として承認している治療薬のリード化合物である、デュピルマブによる予期せぬ副作用を報告しています。

この研究成果は、世界的な皮膚科学の学術誌であるJAMA Dermatologyに掲載されたのです。

症例報告では、湿疹と全頭脱毛を発症している13歳の女性患者に対し、市販されているデュプリルマブで治療した結果、有意な毛髪の発生がある事が確認されたのです。

このデュピルマブは、現在デュピクセント®(Dupixent®)という名称で提供されています。

当院の皮膚科のアリアンヌ・マカデス・セナ(Dr. Maryanne Makredes Senna)医師は以下のように述べています。



「この患者は2歳頃から頭皮の毛髪が成長していなかったので今回の思わぬ副作用に、驚いています。」


論文の筆頭著者であるローレン・ペンジー(Lauren R. Penzi,)医師は以下のように述べています。


「それまで円形脱毛症の効果的な治療法は存在しませんでした。」

「私たちが知る限り、これは脱毛症の程度に関わらずデュプリルマブによる毛髪の再成長の最初の報告例なのです。」


  マサチューセッツ総合病院 デュピクセント®(Dupixent®) 症例写真 治療開始 6週間後   

デュピルマブにより湿疹の治療を開始してから6週間後に、脱毛症の患者の頭皮に毳毛(ぜいもう)と呼ばれる細かい毛髪が発生。
マサチューセッツ総合病院 デュピクセント®(Dupixent®) 症例写真 治療開始 11か月後 

治療開始11か月後には、色素沈着した毛髪が患者の頭皮全体に成長しました。


この患者は生後7か月で広範な治療抵抗性湿疹を発症しており、その後、円形脱毛症を併発しました。

過活動免疫系を抑制する事ができる薬物であるプレドニゾンとメトトレキセートで治療しましたが、患者の湿疹は改善されず中止しました。

2017年7月、患者は最近、FDAの承認を受けたばかりのデュプリルマブを毎週注射する治療を開始ししました。

湿疹の症状が著しく改善された6週間の治療の後、患者の頭皮にベラの毛と呼ばれる細毛が発生している事を発見したのです。

7か月間のデュピルマブの投与の後、患者の頭皮上で色素沈着したかなりの量の成長した毛髪の存在を確認したのです。

しかし患者の健康保険の適用範囲が変更された為、患者は2か月間、デュプリルマブを中止しなければなりませんでした。

その間、投与を中止すると最近再成長した毛髪が脱落する事に気付きました。

そして2018年4月に治療を再開した後、毛髪の成長が再開されたのです。

セナ医師は、湿疹の過活動であることが知られている主要な免疫系経路を標的とするデュピルマブのメカニズムが、脱毛症に対する、その作用を説明することが出来るとし、最近の研究は同じ経路の他の要素が自己免疫性脱毛を誘導する可能性があることを示唆しています。



「現時点では、デュピルマブが他の脱毛症患者に髪の成長を誘発するかどうかを知ることは難しいですが、広範な活動性湿疹の脱毛症の患者に役立つかもしれません。」

「脱毛症の患者集団でデュプリルマブを使用した臨床試験の提案を提出し、近い将来さらに調査することを望んでいます」



セナ医師は、ヘア・アカデミック・イノベーティブ研究ユニット(Hair Academic Innovative Research:HAIR) の臨床研究部門の主任研究員でもあり、ハーバード大学医学部の皮膚科のインストラクターでもあるのです。

今回、JAMA Dermatology に掲載された論文の筆頭著者は、当マサチューセッツ総合病院 皮膚科の元研究員であり現在はジョンズ・ホプキンズ大学(Johns Hopkins University)の皮膚科医であるローレン・ペンジー(Lauren Penzi,MD)医師です。

共著者として麻里子 R. 安田(Mariko Yasuda,MD)医師、Athena Manatis-Lornell 医師、Dina Hagigeorges 医師が名を連ねています。


マサチューセッツ総合病院 (Massachusetts General Hospital:MGH) について

1811年に設立されたマサチューセッツ総合病院は、ハーバード大学医学部関連の最大の教育施設を兼ね備えた総合病院です。

マサチューセッツ総合病院研究所は年間900万ドル以上の研究予算を確保しており、HIV/AIDSの主要な研究機関でもあり、心血管研究、がん、計算および統合生物学、皮膚の生物学、ゲノム医学で、全国最大規模の病院ベースの研究プログラムを実施しています。

研究成果は特に、再生医学、生殖生物学、システム生物学、光医学、移植生物学などの分野で幅広く使用されています。

マサチューセッツ総合病院は、主要な科学雑誌に掲載されている2015年のNature Indexリストを上回り、2015年には地域医療に貢献したとして権威あるフォスターG.マックガウ賞(Foster G. McGaw Prize)を受賞しています。

2018年8月には再度、米国ニュース&ワールド・レポート主催の "米国のベスト・ホスピタル"に選出されています。


それでは最初に今回の発表をしたマサチューセッツ総合病院 (Massachusetts General Hospital:MGH)についてです。

     マサチューセッツ総合病院 (Massachusetts General Hospital:MGH)・ロゴ・マーク   

1811年に米国マサチューセッツ州ボストンに創立されたマサチューセッツ総合病院(Massachusetts General Hospital)は、米国東部地区を代表する総ベッド数898床を誇る大病院なのです。

同院は、あのハーバード大学医学大学院(Harvard Medical School)の関連医療機関として知られ多くのノーベル賞受賞者を輩出しているのです。

映画"ジュラシックパーク" の原作者であるマイケル・クライトン(Michael Crichton,)が、ハーバード大学の医学生であった頃に同院に実習に行った経験が後に、人気テレビドラマシリーズ "ER" (日本語タイトル:ER緊急救命室)として昇華したのです。

The History of Massachusetts General Hospital (7分49秒) 日本語字幕変換可


それでは今回の発表の概要についてです。

『参考資料』
マサチューセッツ総合病院 皮膚科 (Massachusetts General Hospital Dermatology) 公式webサイト
https://www.massgeneral.org/Dermatology/
皮膚科

マサチューセッツ総合病院(Massachusetts General Hospital)の皮膚科のアリアンヌ・マカデス・セナ(Dr. Maryanne Makredes Senna)医師が、アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis)と円形脱毛症(alopecia areata:AA) を併発している13歳女性に、アトピー性皮膚炎の治療の為に、sanofi社(sanofi-aventis U.S. LLC:サノフィ・アべンティス・ユー・エス・エル・エル・シー)の デュピクセント®(Dupixent®) を投与した結果、副作用として毛髪の発生および毛量の増大が確認されたのです。

この女性患者は生後7か月より広範な治療抵抗性湿疹を発症しており、またそれに伴い生後24か月から円形脱毛症の症状も併発していたのです。

他のお薬による治療も試みましたが、経過は思わしくなく、2017年07月より週一回、デュピクセント®(Dupixent®)による治療を開始したのです。

デュピクセント®投与開始から6週間後に毳毛(ぜいもう)と呼ばれる細かい毛髪の発生を確認したのです。

しかし保険制度の変更によりデュピクセント®の投与を2か月間中止します。

この中止により患者の頭皮に発生した毛髪は脱落してしまうのです。

その後、2018年04月に治療を再開し、毛髪の成長が再開されたのです。

セナ医師は、この毛髪の発生の要因は、デュピクセント®(Dupixent®) のリード化合物であるデュピルマブ(dupilumab)であると考えたのです。

そして、この研究報告は、ローレン・ペンジー(Lauren R. Penzi,)医師を筆頭著者として世界的な皮膚科学学術誌であるJAMA Dermatology(ジェイ・エー・エム・エー・デルマトロジー)に掲載されたのです。

『参考資料』
2018年10月10日 JAMA Dermatology(HTMLファイル)
『Hair Regrowth in a Patient With Long-standing Alopecia Totalis and Atopic Dermatitis Treated With Dupilumab』
https://jamanetwork.com/journals/jamadermatology/article-abstract/2705770

患者の症例写真を確認する限り脱毛症の症状は全頭性に進行しており、重篤な状態である事は容易に理解できます。

また治療開始 11か月後と思われる写真では、正常に色素合成がなされた毛髪が確認出来ます。


次に今回この患者に投与されたアトピー性皮膚炎の治療薬デュピクセント®(Dupixent®)を開発したsanofi社(sanofi-aventis U.S. LLC:サノフィ・アベンティス・ユー・エス・エル・エル・シー)と デュピクセント®(Dupixent) についてです。

『参考資料』
sanofi社(sanofi-aventis U.S. LLC:サノフィ・アベンティス・ユー・エス・エル・エル・シー) 公式webサイト
http://www.sanofi.co.jp/l/jp/ja/index.jsp (日本語版)
https://www.sanofi.us/en/ (英語版)
sanofi社(sanofi-aventis U.S. LLC:サノフィ・アベンティス・ユー・エス・エル・エル・シー) 公式webサイト 2018年10月(英語版)

世界的製薬会社として有名なsanofi社は、2004年08月のフランスのパリで設立されました。

2006年01月01日には、sanofi社の日本法人であるサノフィ株式会社が設立されています。

『参考資料』
sanofi社 デュピクセント®(Dupixent®) 公式webサイト
https://www.dupixent.jp/ (日本語版)
https://www.dupixent.com/ (英語版)
デュピクセント

そしてデュピクセント®は、日本国内では、2018年04月23日に、アトピー性皮膚炎治療薬「デュピクセント皮下注300mgシリンジ」(般名:デュピルマブ)として発売されのです。

『参考資料』
2018年04月23日 プレスリリース(PDFファイル)
『アトピー性皮膚炎治療薬「デュピクセント®皮下注300mgシリンジ」新発売のお知らせ』
http://www.sanofi.co.jp/l/jp/ja/download.jsp?file=D80B9361-9B39-4677-B591-5A846DEA66D3.pdf
アトピー性皮膚炎治療薬

サノフィ株式会社()本社:東京都新宿区、代表取締役社長:ジャック・ナトン、以下「サノフィ」)は本日、「既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎」の治療薬として、デュピクセント®皮下注 300mg シリンジ(一般名:デュピルマブ(遺伝子組換え) 、以下「デュピクセント®」)を発売しましたのでお知らせします。

アトピー性皮膚炎は湿疹の一種で、発疹をはじめとする症状を伴う慢性炎症性疾患です1。

中等症から重症のアトピー性皮膚炎は、広範な発疹を特徴とし、持続する激しい難治性のかゆみ、皮膚の乾燥、亀裂、紅斑、痂皮か ひと毛細血管出血を伴うことがあります2,3。

かゆみは、アトピー性皮膚炎の患者さんにとって最も大きな負担となり、体力を消耗させることもあります。

また、中等症から重症のアトピー性皮膚炎の患者さんにおいては、睡眠障害、不安や抑うつ症状が現れ、生活の質(QOL)に影響を及ぼします4。

デュピクセント®は、インターロイキン 4(IL-4)とインターロイキン 13(IL-13)と呼ばれる 2 つのタンパク質の過剰な働きを特異的に阻害するヒトモノクローナル抗体です。

IL-4 と IL-13 は、アトピー性皮膚炎やその他のアレルギー性またはアトピー性疾患の慢性炎症において、中心的な役割を果たしていると考えられています5,6。

デュピクセント®は、サノフィと Regeneron 社が共同で開発を行い、サノフィのスペシャルティケアグローバルビジネスユニットであるサノフィジェンザイムが情報提供を行います。

アトピー性皮膚炎の治療薬として、本邦以外では、米国、欧州、カナダ、オーストラリア、韓国などで承認されています。

サノフィジェンザイム ジェネラルマネジャーのパスカル・リゴディは、「アトピー性皮膚炎は患者さんの生活に非常に大きな影響を与える消耗性疾患です。私たちは、デュピクセント®の発売によって、日本のアトピー性皮膚炎の患者さんに新たな治療の選択肢をご提供できることを嬉しく思います。サノフィジェンザイムは医療従事者と密に連携し、デュピクセント®を必要とする患者さんのもとに 1 日も早くお届けできるよう努力してまいります。私たちはサイエンスと患者さんに常にフォーカスし、今後もアンメットニーズに応え、患者さんの QOL向上に貢献してまいります」と述べています。


                                                                                             
2018_010_884.jpg
 

       dupixent-dupilumab-injection-500x500.jpg

すでに、デュピクセント®は、アトピー性皮膚炎治療薬として世界各国で承認されており、もしこの治療薬のリード化合物であるデュピルマブ®(dupilumab®)が円形脱毛症(alopecia areata:AA)患者の症状を大幅に改善する事が可能であれば、それは画期的な出来事なのです。

ご存知のように円形脱毛症は未だ明確な治療法が存在しない自己免疫疾患であると考えられています。

すでに承認されている遺伝子組み換え物質であるデュピルマブ®(dupilumab®)を是非、円形脱毛症患者の為に、応用して頂きたいものです。

アトピー性皮膚炎の薬で円形脱毛症が大幅改善へ!・・・それは実に素晴らしい発見なのです。






さぁ私を信じてついて来なさい!






【追記】

現在、ヤヌス・キナーゼ(Janus Kinase:JAK)研究を、はじめとして円形脱毛症に対し様々なアプローチが試みられていますが、デュピルマブ®(dupilumab®)の登場は、それらに弾みをつけてくれるものと思います。

デュピルマブ®のメカニズムは、主要な免疫系経路を標的といている為に、すべての症例に対しての効果は未知数としていますが新しいアプローチの登場は喜ばしい事だと思います。

近い将来、円形脱毛症の患者集団でデュプリルマブ®を使用した臨床試験の計画もあるようですから、期待していいかと思います。



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『参考資料』
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